【日商簿記2級・3級】筆記試験とネット試験の違いとは、日商簿記ネット試験とはパソコンを使用して行われる特殊な形式の試験であり、受験者が自由に受験日時を選ぶことができる利点があります。
日商簿記2級・3級ネット試験では、各受験者がパソコンを使って画面上の問題に取り組みます。ネット試験と筆記試験は別々に行われており、一本化されていません。ネット試験のメリットとしては、受験日時の自由度が高く、合否が即座に判定されることが挙げられます。一方、ネット試験のデメリットとしては、問題に直接書き込みができないことや、ネット試験の独特の環境に慣れていない人にとっては適応に時間がかかることがあります。
日商簿記2級・3級筆記試験とネット試験の違いは、試験形態や受験日時、合格発表や合格証書の媒体が異なる点です。日商簿記のネット試験は統一試験と同様の難易度が設定されており、試験時間や出題範囲も同じですが、ネット試験では問題用紙への書き込みができないことや、パソコンの操作負荷やネットのトラブルを考慮した問題が出題される傾向があります。
目次
1.日商簿記ネット試験とは何?
日商簿記2級・3級ネット試験は、パソコンを使用して行われる特殊な形式の試験です。ご自宅では受験できませんが、受験地と受験日は受験者自身が選択することができます。過去の筆記試験とは異なり、ネット試験では各受験者がパソコンを使って画面上の問題に取り組みます。しかし、筆記試験とネット試験は別々に行われており、一本化されていません。そのため、自分に最適な試験方法を選択し、計画的に受験することが重要です。
(1)日商簿記ネット試験のメリットとは
日商簿記2級・3級ネット試験には、受験者が自由に受験日時を選ぶことができるという大きな利点があります。例えば、新宿駅前テストセンターでは平日や土日など、さまざまな時間帯で試験を受けることができます(10時〜19時まで)。ただし、テストセンターの営業日時は場所によって異なるため、ネット試験申込時にはCBTのマイページで確認が必要です。
さらに、簿記のネット試験では合否が即座に判定されるという利点もあります。通常の筆記試験では合格発表までに2週間ほどかかることがありますが、ネット試験では試験終了後すぐに結果を確認することができます。合格・不合格が即座にわかるため、次のステップや再試験の計画を迅速に立てることができます。
(2)日商簿記ネット試験のデメリットはあるの?
日商簿記2級・3級のネット試験にはメリットもありますが、同時にデメリットも存在します。
問題に直接書き込みができないというデメリットがあります。通常の紙の試験ではアンダーラインや丸を使って解答することができますが、ネット試験ではそのような方法が利用できません。紙に書いた数字や計算結果を画面に入力する必要があり、これが一部の受験者にとっては不便と感じられることがあります。そのため、試験に備えて時間内に効率的に答えを入力できるように練習する必要があります。
また、ネット試験の独特の環境に慣れていない人にとってもデメリットです。紙上の問題解答に慣れ親しんでいる受験者が多いため、ネット試験のスタイルに適応するためには事前のトレーニングが必要です。試験前にネット模擬試験を行って環境に慣れておくことが重要です。
2.筆記試験とCBTを利用したネット試験
(1)違いとは
簿記3級の筆記試験とネット試験の違いを明確に説明します。簿記試験の試験時間は60分で受験料は3,400円です。一方、ネット試験も試験時間は60分で受験料も同じく3,400円です。
筆記試験では、試験日は2022年6月12日、2022年11月20日、2023年2月26日のいずれかで、受験場所は商工会議所などの指定場所です。合格発表は約2週間後であり、合格証書は紙媒体です。
一方、ネット試験では試験日は筆記試験前後以外のテストセンター開放日であり、受験場所はテストセンターです。合格発表は即時であり、合格証書はデジタル形式です。簿記2級も同様な試験形態であり、試験時間や受験料、合格基準は変わりませんが、試験日や受験場所、合格発表や合格証書の媒体が異なります。
(2)日商簿記ネット試験の難易度は高いのか
日商簿記2級・3級の試験では、形態に関わらず難易度は変わらないとされています。公式サイトには、試験問題の範囲や難易度について同様の情報が掲載されています。
出題範囲や問題の難易度は筆記試験とネット試験の両方で同じです。ただし、試験の出題内容によって合格率が変動する可能性があります。出題される問題が変わることにより難易度の感じ方が異なるかもしれません。合格率が安定しない場合もありますが、基本的には難易度に大きな変動はないとされています。
3.ネット試験申し込みから受験までの流れ
日商簿記2級・3級ネット試験を申し込みから受験までの流れと注意事項について説明します。
申し込み手順は以下の通りです。
1.CBT公式サイトにアクセスします。
2.CBTマイページアカウントを作成します。
3.CBTマイページから受験場所と受験日時を選択します。
4.受験料の支払い方法を選択します。
5.入力が完了したら申し込みを完了します。
申込時の注意点は以下の通りです。
・キャンセルは受験日の3日前まで可能です。受験日変更の場合は3日前まで手数料がかかりませんが、キャンセルの場合は1,100円の手数料がかかります。
・受験当日はテストセンターにて受付手続きを行います。身分証明書の確認と不要な荷物の預け入れがあります。
・試験の進行や注意事項について説明があります。
・指定の開始時刻に試験室に入場し、筆記用具を受け取ります。
・試験が終了したら試験終了ボタンを押して試験結果を受け取ります。
注意事項として、会場内への持ち込みはできず、不要な荷物はロッカーに預ける必要があります。また、受験5分前に受付が完了していない場合は欠席扱いとなります。駐車場が専用ではない場合もあるため、公共交通機関を利用するか、余裕を持った行動をお願いします。

4.筆記用具は不要?ネット試験当日の持ち物は何がある?
以下の3つが試験当日に必要な持ち物です。
1.四則計算のみの電卓
〇試験では四則計算を行うため、電卓が必要です。ただし、四則計算機能のみを持つ電卓を使用することが許可されています。
2.身分証明書
〇受付時に身分を確認するために身分証明書が必要です。有効な身分証明書を忘れずに持参しましょう。
3.マスク
〇受験中、特に公共の場での試験ではマスクの着用が求められることがあります。受験会場の規定に従ってマスクを準備してください。
ネット試験会場に持ち込めるのは電卓のみで、身分証明書は受付時に必要です。また、受験前にはA4の白紙2枚とボールペンが配布され、これらを使用して必要な計算を行います。そのため、追加で筆記用具を持参する必要はありません。
また、ネット試験の問題画面下部には試験の残り時間が表示されるため、腕時計などの時間計測用具も不要です。必要な持ち物をしっかりと用意して、試験当日をスムーズに進めるようにしましょう。
5.簿記3級のネット試験は難しい?
統一試験とネット試験の難易度は基本的に同じです。
・簿記3級の試験時間はどちらも60分です。
・統一試験とネット試験の両方で、第1問では仕訳問題、第2問では補助簿などの問題、第3問では総合問題が出題されます。
・第1問と第2問の出題範囲に大きな違いはありません。
・第3問も出題範囲は同じで、大きな異なる点はありませんが、ネット試験の方がやや易しいと言われています。
ネット試験がやや易しいとされる理由は以下のようなものです:
1.問題用紙への書き込み不可:
ネット試験では問題用紙への書き込みができませんので、計算問題が統一試験よりもやや簡単になっています。
2.パソコンの操作負荷とネットのトラブル考慮:
ネット試験ではパソコンの操作負荷やネットに関するトラブルを考慮し、複雑な計算問題が少ない傾向があります。
結論として、統一試験とネット試験は同じ基準で難易度が設定されていますが、試験形態による微細な違いが存在しています。受験者はそれぞれの試験形態に慣れ、適切な対策を取ることが重要です。
日商簿記ネット試験を受験した時の感想
日商簿記2級・3級ネット試験は、パソコンを使って問題を解くので忙しいです。問題を解く間に、仕訳や計算式のメモを取ったり、電卓を使ったりする必要があります。
モニター、メモ用紙、電卓、キーボード、テンキーなど、視線を頻繁に移動させることになります。貸与されるメモ用紙は罫線がないので、うっかり他の問題のメモと混同してしまい、解答ミスにつながる可能性もあります。事前にA4サイズの白紙に計算式などをメモしておくと良いでしょう。
また、ネット試験の形式に慣れるために模擬試験プログラムを利用することも重要です。参考書を読んでノートに書き込むだけでは、ネット試験で戸惑うことになりますので注意が必要です。
ネット試験では、第1問→第3問→第2問の順番で解くのが良いです。第1問を素早く解き、第3問に十分な時間を使うことがポイントです。制限時間60分は短いので注意が必要です。仕訳よりも精算表や財務諸表の作成に時間がかかることが多いため、時間の配分に気を付ける必要があります。第2問は全問正解すれば20点獲得できるので、軽く考えてはいけません。

まとめ
【日商簿記2級・3級】筆記試験とネット試験の違いは、日商簿記ネット試験はパソコンを使用して行われる特殊な形式の試験であり、受験者が自由に受験日時を選ぶことができる利点があります。
一方、筆記試験は紙ベースの試験形式です。ネット試験では問題に直接書き込みができず、パソコンの操作に慣れる必要があります。また、ネット試験では合格発表が即座に行われるため、結果をすぐに知ることができます。
一方で、筆記試験では合格発表までに時間がかかることがあります。日商簿記のネット試験は基本的には筆記試験と同じ難易度ですが、問題の出題スタイルは異なる場合があります。