簿記や経理などに欠かせないのが電卓です。カシオやシャープなどといった大手メーカーから、多種多様な機能を持った機種が現在は、発売されています。
例えば、早打ちに対応したものやタイピングが静かにできるもの、計算のチェックができるもの等、性能や価格に違いがあって、どれを選べばよいか迷ってしまう方も多いかと思います。
今回は、電卓の選び方とオススメをご紹介していきたいと思います。
目次
1.電卓の種類
簿記の資格取得を目指している方と経理職で実務に携わっている方など、用途や使い方によって電卓に必要な機能は人それぞれです。自分の使い方にぴったりのものを選ぶようにしましょう。
(1)普通電卓
普通電卓は、一般的な電卓のことです。特殊な機能はなく、とてもシンプルなものです。
足し算、引き算、掛け算、割り算といった四則演算や百分率などの基礎的な計算をすることができます。価格もお手頃な値段で、最近は数百円から手に入るものも多くあります。家計簿などで、簡単な計算するなどは、この電卓でも問題なく使用していただけます。
(2)実務電卓
実務電卓は、経理専用に作られた電卓となります。大きい数字が扱え、12桁までを表示でき、キーにも「00」や「000」がといった内容が搭載されています。
他にも原価、売価、粗利率などといった便利な機能キーが備わっており、簡単に経理上の計算ができます。これはまさに、実務上の計算をするためのものといえ、簿記2級以上の方や経理実務に携わる方はこちらの電卓がオススメと言えます。
(3)関数電卓
関数電卓は、普通電卓よりも高性能で、工業系の分野で便利な機能が搭載されており、√(ルート)やπ(パイ)を使用した計算をすることができます。他にもExcelのような表計算や、グラフ表示ができる機能を備えたものもあります。この電卓は、建築・設計などの仕事でよく使われます。
現在発売されている代表的な電卓は上記の3タイプですが、ほかにも、金利の計算が簡単にできる「金融電卓」や印刷できる機能を備えた「プリンタ電卓」など、様々な電卓が存在しています。
2.電卓の選び方
電卓にもさまざまな種類があることをご紹介しました。ただ、結論から言うと簿記資格や経理実務で使用するのであれば「実務電卓」がおすすめです。
(1)使いやすさ
どんなに機能性が優れていたとしても、使いづらいものを選びたくないですよね!自分がストレスなく使える電卓の特徴を確認していきましょう。
例えば、手のひらサイズのものなら、キー入力がしやすいです。電卓は、B5サイズのものからカードサイズのものまでの大きさなどサイズも様々です。簿記試験や経理実務で場合は、自分の手のひらで隠れるくらいのサイズが理想的といえます。
なぜなら、大きすぎると伝票記入の際に邪魔になります。また、反対に小さすぎるとキー入力がしづらく、打ち間違いの原因なることもあります。本体のサイズに悩んだときには、自分の手のひらのサイズに合わせて選んでみてください。
キーサイズが大きいものを選べば、打ち間違え防止になります。キーの大きさが小さすぎたり、キー幅が狭すぎたりすると正しく数字を打ち込めない可能性がでてきます。ストレスなく作業するためには、本体のサイズもですが、キーサイズとキー幅が適度に大きいものを選ぶようにするとよいです。目安は、テンキーを押す指のサイズより大きめを選ぶと、位置が見えやすく、ミスが減ります。
さらに、裏面に滑り止めがあるものであれば、入力時にズレにくいです。簿記試験や経理実務では正確さだけではなく、素早いキー入力も求められます。そこで、作業中に電卓のポジションが少しずつずれるとストレスですよね。計算中に電卓が動かないように裏面に滑り止めがあるものもおすすめといえます。
好みはそれぞれですが、入力スピードを重視する場合は、テンキーがやや重めのものを選ぶとよいです。急いでいると強く打ってしまうため、テンキーに重量感があるタイプほうがミスタッチ防止につながります。
(2)機能性
業務内容や作業によって電卓の使い方は人それぞれといえます。何が自分にとって役立つ機能なのか、必要な機能なのかを確認しましょう。
簿記資格や経理実務では扱う数字が大きくなりやすいため、12桁まで表示できるものだと十分に使うことができます。反対に表示桁数が少ない場合、簿記検定だけでなく日常業務に支障が出てしまうこともあるので、最低でも10桁は表示できるものを選ぶようにしましょう。
(3)税率の表示
税率ボタンがあれば、税込価格と税抜価格がボタンを押すだけで算出することができます。税率を変更できる機種を選べば税率の改正にも対応できます。軽減税率の導入で消費税10%と8%が一緒になる計算をする機会が増えているので、2種類の税率計算ができる電卓だと尚便利でしょう。
(4)グランドトータル(GT)
これは、複数の計算結果の合計値を算出できる機能で、人件費・材料費と言った複数の項目を各自出した後に合計を出すことができます。入力し直す必要がなくて効率的に計算をすることができます。
この機能が搭載されていない場合はメモリ機能での代用もできます。
3.おすすめ電卓3選
国内の代表的な電卓メーカーは、カシオ、シャープ、キヤノンの3社です。他にもシチズン、アスカ、オーム電機といったメーカーなど電卓を製造していますが、経理担当者は、カシオとシャープを使う人が多いです。それでは、おすすめ電卓3選を見ていきましょう。
(1) シャープ/EL-VN82
大きな液晶画面で好きな角度に調節できるチルトディスプレイタイプなので、数字がはっきり見えるところが使いやすさポイントです。早打ち機能も搭載しており、価格も2,000円台という安さと手軽さが魅力です!費用を抑えて、ある程度の使いやすさ機能の充実を求めている方が購入したい電卓といえます。
(2)シャープ/EL-N942-X
こちらの電卓も簿記検定から経理実務まで幅広くご使用いただけます。キーを底まで深く押さなくても、軽めのタッチで正確に入力することができます。 押したキーが戻らないというストレスもなく、音もとても静かです。キーのサイズが大きく作られているので、早打ちして、端を打ってもきちんと入力することができます。価格も3,000円台なので、コスパも良い電卓です。
(3) カシオ/JS-20WK
カシオ『JS-20WK 』は、簿記検定受験者や経理担当者にも人気の電卓となっています。この電卓の打鍵感は他の電卓と全く違って、かなり正確に打鍵することができます。この電卓には、早打ち機能もサイレント機能も搭載されており、電卓の一級品と言っても過言ではないくらい、使いやすいです。
ただし、お値段が安くないことデメリットです(Amazonであれば、メーカー価格より多少安く購入することができます)。お財布と、今後の使用頻度を考えて購入を検討してみてください。
簿記試験や経理実務用電卓の選び方やおすすめ電卓をご紹介しました。電卓は、サイズ感や重量で持ち運びやすさも様々で、簿記の試験に対応しているかも重要なチェックポイントとなります。あらかじめ使う用途を確認して購入しましょう。
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